2時間ドラマ

土曜日に墓参りにでかけた。
実は金曜日が私の祖父の命日だったのだが、母は失念したらしい(笑)
墓は妻の墓が入り口、実家の墓が奥にあるため必ず妻の墓が先なのだが、
さすがに今日だけは祖父母の墓が先だ。
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吉祥寺の町はお祭りの準備で賑わっていた。

この前おまつりの時に来たな。
あぁ、そうだ3人できたんだ。
まだあの時は元気だったなぁ。

父の靴を買っている間に私はネクタイを一本買った。

とっても暑い吉祥寺を歩きながら、コーラを買い、お母さんのお墓にあげようねと息子と二人で墓地に向かう。
父母は寺の本堂のほうで涼んでいる。

墓においてあるワイングラスにコーラを注ぐ。
またくるよと墓を後にする。
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息子が

おかあさん、びょうきなおらなかったね。
そうだね。
おじいちゃんのびょうきはなおったのにね。
そうだね。お父さんも寂しいよ。

息子は私を見上げ、
ぼくがいるからさびしくないでしょ!
といって私の足にしがみついた。
思わず、抱き上げる。
そうだな、さびしくないな。
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まるで2時間ドラマのエンディングじゃないか。
妻を亡くした夫が息子と墓参りの帰りに・・って。
エンディングテロップが流れる中、エンディングテーマが流れる。

よくある話だ。

平和な家族。
妻を襲う病魔。
手術、退院。
父の入院と妻の再発。
抗がん剤との戦い。
余命告知。
在宅ホスピス
死。
葬儀と以後の生活。
そして幼い息子の成長と気分新たに生きようとする父。

ははは。実に陳腐だ。
だが、テレビドラマならこれで終わりだが、全然終わりにならない。
俺が死ぬまでだ。
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ドラマなら俺の役はマッキー槙原だな(笑)