ハモニカ狂想曲

20日のことだが、家に帰ると子供が半べそをかきながらハモニカを吹いている。
キラキラ星が上手に吹けなくてイライラしている。
ばばさまに尋ねるとお迎えに行ったらわざわざ「ハモニカをおばあちゃんに吹いてあげてねと話ておきましたから聞いてやってください」とのこと。発表会でやるんだとさ。
さて聞くと、ガタガタだったので特訓が始まったわけだ。
さて息子実にたどたどしく吹く。
時には吹く場所を目視確認してから吹く。
それでいてごっちゃになった音がでる。

ばばさま自身が焦れてきて、語気もだんだん荒くなるので私が交代。

ドドソソララファ〜

「ソでした。はい、最初から」

ドドソソララミ〜

「ソですね、はい、最初から」

息子はしまいには涙流しながら真っ赤になってやっていた。
「じょうずにできないよ!」
「んー音楽はお父さんが教えてやってってお母さんにいわれているからね。大丈夫、もう少しでできるようになるよ。ハイ最初から」
「できねぇよぉ!」
「残念だったね。ハイもう一度」
心は小学校の時になきながら通ったピアノ教室の先生である(苦笑)
それでも徐序に進んでくるし、音は近くなってきた。
でもなんだかどうにも難しそうなので、私が吹いてみる。

するとなんとも違和感があって和音を狙って吹いているのでないのに和音になる。実に吹きにくい。

ある程度の上達が見られたので練習は終了し、家の練習用ハモニカを購入することに決定。

21日の会社の帰りに楽器やで同じハモニカを買う。
ブルースハープを売っている所でスーツ姿で教育用ハモニカを買うのもなんだか違和感がある。

土曜日にさっそく息子と買ってきたほうで練習してみようとパッケージを開ける。
さっそく吹いてみる。

「あ、ずいぶん上手になったなぁ」「お父さん、これ幼稚園のより吹きやすいよ?」「同じハモニカ買ったつもりなんだけどなぁ?」と比べてみた。
すると幼稚園のはスズキのシングルハーモニカで私が買ったのはトンボのハーモニカだった。
大きさ、重さはほとんど変わらないのだが、私も吹いてみたが確かに違う。
スズキとトンボだと吹き穴の配置がスズキの方が離れている。
また吹き穴の縦がスズキの方が高い。
つまりトンボの方が音と音の間隔が狭く、薄いため子供の口でも吹きやすいということになる。
スズキの方が厚いため、口は大きくなり、横の音が混ざりやすくなるわけだ。

息子すっかり自信がついてなんとかキラキラ星が吹けるようになった。こんどはメリーさんの羊だ。
一度自信がつくと人間急激に進歩するもので、

ミーレド・・・・・・れ?・・・・ミ・・・・?
なんてのがそれなりにしっかりふけるようになった。
努力の甲斐あって、今日は先生に誉められて帰ってきたようだ。

無駄にガミガミ怒りながら教えないでよかった。
ちょっと楽器を検討すればすむわけで。
やっぱり弘法は筆を選ぶわけね(笑)

それにしても幼稚園の先生も回りくどいことをするものだ。
だったら「おうちでも練習してください」って言えばいいのに・・・。
ここの幼稚園は回りくどく、しかもピントがずれているのでウンザリである。
とはいえあと2ヶ月いけば小学校だ!