んしょさんのところでFALSHをみたせいだろうか。

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我が家には雑種の犬がいた。
私が幼稚園のころに父の勤め先でひろってきたものだ。
大好きな犬だった。

姉は犬が好きで、ワイヤーヘッドフォックステリアなる犬をもらってきた。
犬好きの方ならおわかりだろうがテリアは気性が荒い。

更には家の中の順序をすばやく見て、私より上と判断したらしい。
やたらと噛まれた。犬に噛まれると力が抜ける。
しかも左右にふりやがるから余計に食い込んでくる。

イヤな犬だった。今でも手に噛まれた傷跡が残っている。
死んでこころから喜んだ。

その後にマルチーズをもらった。
そもそも犬を飼えるだけのしつけのできる家ではなかった。
これもわがまま放題にして、2年の短命でこの世を去った。

その後、雑種をもらった。やたらと犬をもらう姉だった。
この犬は縁の下にいて日当たりのよい姉の部屋でいつも寝ていた。
それでももぐらなんぞを捕まえてきたりして。
これも最初の犬と同等に家族に愛され、長寿を全うした。

振り返ると雑種とは仲良くなったなぁ。

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後年、犬のしつけについて段々理解が深まるにつれ、私には犬の飼い主たる資格がないと思っている。
私には生き物の飼い主たる資格がないと思っている。

ま、資格を考えたらペットなんか飼えないんだけど。

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今にして思うと、あのテリアは不幸だったな。
こんな家族にもらわれたおかげで。